「鳴かず飛ばず」の由来と使い方をエピソード形式でくわしく解説

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「鳴かず飛ばず」の読み方は「なかずとばず」、意味は「将来のいつかに備えてじっと機会を待っているさま」です。

ただし現在では、「長い間、活躍することもなく埋もれてしまっている人」への嘲笑または自虐でよく使われています。

詳しくは記事の解説をご覧ください。

この記事では、「鳴かず飛ばず」の由来と使い方を詳しく紹介します。

この記事の著者

ゆうきの中国語

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ブログやYouTubeで中国語についての情報を発信しています。YouTubeとWeiboを使って中国語を独学しました。中国語が好きです。2019年4月HSK6級・2019年9月〜2020年1月復旦大学へ留学。現在、中国語検定準1級目指して勉強中!

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「鳴かず飛ばず」の意味と由来

「鳴かず飛ばず」の正しい言葉遣いをマスターしましょう。

読み方と意味

ことば鳴かず飛ばず
読みかたなかずとばず
意味将来のいつかに備えてじっと機会を待っているさま
(長い間、活躍することもなく埋もれてしまっている人)

「鳴かず飛ばず」は、空を飛ぶ能力がるのに、飛ぶことなくじっとしている鳥のことを指します。

つまり、本来は能力があるのにそれを発揮していない人のことを言っている言葉です。

だから「長い間活躍することもなく埋もれてしまっている人」は、本来の意味とはちょっと違うニュアンスになってしまっていますが、現代ではこのような使い方をする人もいます。

「鳴かず飛ばず」の由来

「鳴かず飛ばず」の由来は『史記』に記されています。

春秋時代、楚の国の王になった荘王そうおうは即位してから三年、政治をすることなく朝から夜まで遊びに明けくれていました。

国民

この王様はどうしようもないなぁ…

国民は、この王様の無能さにあきれていました。

さらに荘王そうおうは、自分に逆らった者は死刑にするという命令まで出しました。

ここで、伍挙ごきょという家来が、王の無能さに怒りをあらわにしました。

伍挙

もうだめだ、我慢できない!

ある日、荘王は両隣に姫を置き、鐘と太鼓に囲まれて座っていました。
キレイな女性に美味しごはん、楽しい宴です。

荘王

さぁ、遊ぶぞ

そこへ伍挙が現れて、荘王に向かって次のように問いかけました。

伍挙

丘の上に、三年間鳴くこともせず飛ぶこともしない鳥がいました。この鳥、一体どんな鳥だと思いますか?

荘王

三年も飛ばない鳥は、一度飛んだら天を突かんばかりに高く飛ぶだろう。三年も鳴かない鳥は、一度鳴いたら人を驚かすような勢いだろう

MEMO
みなさん、お気づきでしょうか。
なぜ荘王そうおうはこのような答えを返したのでしょう?

実は荘王は、わざと無能にふるまい、家来の中で誰が自主的に、勇気を持って王様に注意できるかを試していたのです。

さて、そんなことを知りもしない家来たち、国民はみな呆れてしまいました。

それからしばらく時がたち、荘王の自堕落な生活はますますひどくなります。
いくらわざととは言え、本当は自分が楽しみたかっただけなのではないか、と疑いたくなるほどです。

そこに、次は蘇従そじゅうという家来がやってきて再度諫めます。

蘇従

荘王、今一度生活を改め、政治にいそしみましょう。

荘王

俺に逆らったら死刑だと言っただろ?

荘王は蘇従に向かって刀を突きつけました。

蘇従

王が我が進言を受け入れてくださるなら死刑になろうとも本望です

その返答を聞いた荘王はこれまでの暮らしを一変させて政治に励み、伍挙と蘇従を重役につかせました。

そして楚の人々はとても喜んだそうです。

このエピソードが由来となって、本当は能力があるのにそれを発揮しない人のことを、「鳴かず飛ばず」というようになりました。

発祥起源

鳴かず飛ばずの起源

「鳴かず飛ばず」の由来となったエピソードは春秋時代(紀元前770年~紀元前403年)に起こりました。

「鳴かず飛ばず」が記されている『史記』は前漢(紀元前206年~8年)に司馬遷によって編纂された中国の歴史書のことです。

「鳴かず飛ばず」の使い方・例文

「鳴かず飛ばず」は慣用句としてそのまま使用されます。

自粛期間中は試合に出れなくて悔しかったね

yuki

今は鳴かず飛ばずで練習に励むしかないね

彼は新入生の頃から期待されていたが、結局鳴かず飛ばずに終わった。

アイドルを目指して事務所に入ったものの、CDを1枚出しただけで鳴かず飛ばずに終わった。

なにをやってもうまくいかない鳴かず飛ばずな自分の人生が嫌だったのに、転職してから毎日がキラキラし始めました。

「鳴かず飛ばず」の類義語

「鳴かず飛ばず」の類義語は以下の3つがあります。

  • 虎視眈々
  • 万年前座
  • 大部屋時代

「鳴かず飛ばず」の類義語①虎視眈々

言葉虎視眈々
読み方こしたんたん
意味虎が獲物をねらって鋭い目でじっと見下ろすように、機会をねらって油断なく形勢をうかがっているさま

「鳴かず飛ばず」の類義語②万年前座

言葉万年前座
読み方まんねんぜんざ
意味評価が低く、活動も注目されないさま

「鳴かず飛ばず」の類義語③大部屋時代

言葉大部屋時代
読み方おおべやじだい
意味俳優や女優などについて、端役などでのみ出演しているような下積み時代のこと

「鳴かず飛ばず」の漢文と書き下し文

それでは、「鳴かず飛ばず」の漢文と書き下し文を見てみましょう。

「鳴かず飛ばず」の白文


鳴かず飛ばずの漢文
引用:『教科書 高等学校 標準 古典B 漢文編』 第一学習社

「鳴かず飛ばず」の書き下し文

>>読み飛ばす
歴穆王至莊王。
穆王ぼくおう荘王そうおうに至る。
楚国は穆王の時代から荘王の時代へと移り変わった。

即位三年不出令、日夜爲樂。
くらいいて三年令をいださず、日夜楽しみをす。
荘王は即位して三年の間令を出さず、日夜遊んでいた。

令國中、敢諫者死。
国中に令す、えていさむる者は死せん、と。
ある時、自分に逆らった者は死刑にするという令を出した。

伍擧曰、
伍挙ごきょ曰わく、
伍擧は次のように言った。

有鳥在阜。三年不蜚不鳴。是何鳥也。
鳥有りおかに在り。三年ばず鳴かず。れ何の鳥ぞや、と。
「あるところに鳥がいた。この鳥は三年も飛ばず鳴かなかった。これはどんな鳥だろうか?」

王曰、
王曰わく、
荘王は次のように言った。

三年不飛、飛將衝天。
三年飛ばず、飛ばばまさに天をかんとす。
3年飛ばなかった鳥が飛べば天まで届くだろう。

三年不鳴、鳴將驚人。
三年鳴かず、鳴かばまさに人を驚かさんとす、と。
3年鳴かなかった鳥が鳴けば人を驚かせるだろう。

蘇從亦入諫。
蘇従そじゅうっていさむ。
蘇從もまた王に提言しにきた。

王乃左執從手、右抽刀、以斷鐘鼓之懸。
すなわち左にじゅうの手をり、右にとういて、もっ鐘鼓しょうこけんを断つ。
王はそれを聞いてすぐに左手で蘇從の手を掴み、右手で刀を抜いて、鐘と太鼓をつるした紐を切って見せた。

明日聽政、任伍擧・蘇從。
明日みょうにちまつりごとを聴き、伍挙・蘇従ににんず。
次の日、国会を開き、伍挙と蘇従に役職を与えた。

國人大悦。
国人こくじん大いによろこぶ。
国民は大いに喜んだ。

又得孫叔敖爲相、遂霸諸侯。
孫叔敖そんしゅくごうを得てしょうと為し、遂に諸侯しょこうたり。
また、二人は楚の国の大臣となり、国の要人として有名になった。

引用:『教科書 高等学校 標準 古典B 漢文編』 第一学習社

「鳴かず飛ばず」を英語で言うと

「鳴かず飛ばず」の英語表現は次の3つが挙げられます。

  • Living unnoticed
  • Lying low
  • Remaining inactive

「鳴かず飛ばず」の英語表現①

Living unnoticed

「Living unnoticed」の意味は、「目立たない人々、注目されない人々」です。

これは「鳴かず飛ばず」の現代風の解釈を英語にしたものですね。

「鳴かず飛ばず」の英語表現②

Lying low

「Lying low」の意味は、「低く横たわっている」です。

直訳は「低く横たわっている」ですが、これがだんだんと解釈が派生していって、「大人しく目立たないようにすること」という使い方がされるようになりました。

したがって、「鳴かず飛ばず」の元々の意味に近いので、よく和訳として用いられます。

「鳴かず飛ばず」の英語表現③

Remaining inactive

「Remaining inactive」の意味は、「非活動的なままでいる」です。

これが転じて「くずぶっている」という意味でも使われます。

「くすぶる」とは、「火がついているのに炎を上げずに煙ばかり出している様子」のことで、人の言動がぱっとしない時にも使われる言葉です。

これが「鳴かず飛ばず」の「なかなか成果が出ない」という意味に近いので、たまに用いられます。

「鳴かず飛ばず」を中国語で言うと

中国語一鸣惊人
ピンインyì míng jīng rén
カタカナイーミンジンレン

「一鸣惊人」の意味は、「ひと鳴きで人を驚かす」です。
「鳴かず飛ばず」のエピソードとなった荘王の言葉から生まれた言葉です。

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