完璧(かんぺき)の由来と使い方をわかりやすく解説

完璧(かんぺき)の由来と使い方をわかりやすく解説

yuki

「完璧」の読み方は「かんぺき」、意味は「非の打ちどころがなく、完全な状態であること」です。

この記事では、「完璧」の由来と使い方を詳しく紹介します。

この記事の著者
yuki

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プロフィール

福岡県出身、東京都在住
YouTube、SNSを使って中国語を学ぶ。weiboでは半年で1000件以上のコメントのやり取りをし、独学のスタイルを確立。その後本格的に勉強をはじめ、中検2級一発合格、HSK6級223点取得。2019年上海へ留学し、中国語と中国文化を学ぶ。
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「完璧」の意味と由来

「完璧」の正しい言葉遣いをマスターしましょう。

読み方と意味

ことば完璧
読みかたかんぺき
意味非の打ちどころがなく、完全な状態であること

「完璧」の由来

「完璧」の由来は『史記 廉頗・藺相如列伝』に記されています。

趙という国の王がある時、「和氏の璧」と呼ばれるすばらしいぎょくを手に入れます。
玉とは、半透明の薄い石のことで装飾品のことです。

秦の王は、その話を聞き、自分も玉が欲しくてしかたなくなりました。

完璧のエピソード

そこで秦王は、趙王の玉をどうにかして譲ってもらおうと考えました。

秦王

趙王よ、その玉を私にくれたら、15の城をお主にやろう。

15の城とは、城壁で囲まれた町のことです。
なんと、玉をたった1つ渡すだけで街を1つくれるというのです。

趙王は悩みました。

趙と秦を比べれば秦は大国です。
不用意に断れば秦王の怒りを買うかもしれないし、かと言って本当に街をくれるのかも怪しいところです。

趙王はたくさんの家来たちと相談をしました。

趙王

どうすれば良いのだろう?

なかなか結論が出ず、誰を使者にするかさえ決まりませんでした。

すると、一人の大臣がこのように提案しました。

家来

藺相如りん しょうじょという優秀な者がいるのですが、この男をつかわすのはどうでしょうか?

趙王

では、その男に相談してみよう

趙王は、藁にもすがる思いでその提案を受け入れました。

さっそく、家来は藺相如りん しょうじょへその話を伝えにいきました。

家来

…というわけだが、協力してもらえるか?

藺相如

私にお任せいただければ、秦王が約束を違えた時にはあの玉、傷一つ付けず大王様の元にお戻しいたします

そして趙王は藺相如に玉(和氏璧)を持たせて秦へ送り込みました。

秦王の狙いはやはり無償で玉を手に入れること。城を15やるというのは口先だけの嘘でした。

無事に玉を受け取った秦王は、もう笑いが止まりません。

秦王

狙い通りだ…ふふふ

しかし、さすがは趙の誇る切れ者だけあって、藺相如もかんたんには騙されません。

瞬時に秦王の嘘を見破り、次のように言いました。

藺相如

この玉には少々傷がついており、お見せしたいので少し貸してください

秦王

そうか?どれ、見てみろ

藺相如は、玉を自分の手に戻すとおもむろに宮殿の柱に向かい、それを背に秦王を睨みつけながら叫びました。

藺相如

この無礼千万な秦王め!タダで和氏の璧を手にいれようなど理屈が合わない!
私を殺す気ならやってみればいい。この玉もろとも柱にぶつかって、この頭も玉も粉々に砕いて見せるぞ!

秦王

!?

この気迫に秦王は大変驚き、玉を粉々にされないよう藺相如のいうとおりに従いました。

この隙に、藺相如は自分は人質となる代わりに、玉を家来に持たせて趙に戻しました。

こうして玉は趙王に約束した通り、一点の傷もなく元のままの美しい姿で趙王の手に戻りました。

趙王

よかった

この物語から中国語では「完璧帰趙」(元のままの璧が趙に帰る)という言葉が生まれ、これが「完璧」という言葉の由来になりました。

ところで人質となった藺相如ですが、その後、秦王からその賢さを認められ、趙への帰国を許してもらえました。

帰国した藺相如はもちろん英雄扱いを受け、多くの人から称賛され、出世を果たしました。

発祥起源

完璧の起源
「完璧」の由来となったエピソードは中国・戦国時代(紀元前403年~紀元前221年)に起こりました。

「完璧」が記されている『史記 廉頗・藺相如列伝』は前漢(紀元前206年~8年)に司馬遷によって編纂された中国の歴史書のことです。

「完璧」の使い方・例文

「完璧」には、次の2つの使い方があります。

  • 熟語としてそのまま使う
  • 「完璧を期する」という使い方をする

「期する」には「期待する」以外にも、「願望を叶えるために心に誓う」という意味があります。

見て、この作文どう思う?

yuki

すごく上手!今の問題点を完璧に表現できているね!
完璧な人間なんてこの世には存在しない。大事なのはミスをした後の行動なんだ。
彼の演技は完璧だった。
私の報告書は完璧で、誤字の一つもないのに、部長はいつも難癖つけて文句を言ってくる。
完璧を目指すのって疲れない?もっと気楽に生きなよ。

「完璧」の類義語

「完璧」の類義語は以下の3つがあります。

  • 完全
  • 万全
  • 完全無欠

「完璧」の類義語①完全

言葉完全
読み方かんぜん
意味欠けている部分や、足りない部分がなく、全てが揃っているさま

「完璧」の類義語②万全

言葉万全
読み方ばんぜん
意味やったこと全てに落ち度がなく、しっかりと整えられているさま

「完璧」の類義語③完全無欠

言葉完全無欠
読み方かんぜんむけつ
意味少しの不足も欠点もなく、全てがパーフェクトな状態

「完璧」の漢文と書き下し文

それでは、「完璧」の漢文を見ていきましょう。

「完璧」の白文

完璧の漢文
引用:『教科書 高等学校 標準 古典B 漢文編』 第一学習社

「完璧」の書き下し文

>>読み飛ばす
趙恵文王、嘗得楚和氏璧。
趙の恵文王、かつて楚の和氏の璧を得たり。
趙の恵文王は、楚の宝であった「和氏の璧」を手に入れた。

秦昭王、請以十五城易之。
秦の昭王、十五城を以つて之に易へんことを請ふ。
秦の昭王は、15の城と引き換えに、「和氏の璧」を手に入れたいと願い出た。

欲不与畏秦強、欲与恐見欺。
与へざらんと欲すれば、秦の強きを畏れ、与へんと欲すれば、欺かるるを恐る。
趙の恵文王は、「和氏の璧」を与えなければ秦に攻めいられるだろうと恐れ、もし与えれば騙されるのだろうと恐れた。

藺相如曰
藺相如りんしゃうじょ曰はく、
そこで藺相如が、次のように言った。

「願奉璧往。城不入則臣請、完璧而帰。」
「願はくは、璧を奉じて往かん。 城入らずんば、則ち臣請ふ璧をまっとうして帰らん。」と。
「私が璧を持って秦へいきましょう。城をこちらに引き渡さないようであれば、璧を傷一つつけずに持って帰ります」

既至。
既に至る。
藺相如はすぐに秦へ到着した。

王無意償城。
秦王城を償ふに意無し。
秦王は城を与えるつもりがないようだ。

相如乃紿取璧、怒髪指冠、却立柱下曰、
相如乃ち紿きて璧を取り、怒髪冠を指す。柱下に卻立きゃくりつして曰はく、
藺相如は、一度は手渡した璧をなんとか騙して取り戻し、髪の毛が逆立つほどの怒りをみせた。その部屋の柱の下に立って次のように言った。

「臣頭与璧倶砕。」
「臣が頭は璧と倶に砕けん」と。
「城をひき渡さないのであれば、私の頭とともにこの璧も粉々にします」

遣従者懐璧間行先帰、身待命於秦。
従者をして璧をいだきて間行して先づ帰らしめ、身は命を秦に待つ。
藺相如はこっそりと家臣に璧を渡して持ち帰らせ、自身は囚われの身として秦王の判断に身を委ねた。

秦昭王賢而帰之。
秦の昭王、賢として之を帰らしむ。
秦王は藺相如の賢さを認め、帰国を許した。

引用:『教科書 高等学校 標準 古典B 漢文編』 第一学習社

「完璧」を英語で言うと

「完璧」の英語表現は次の3つが挙げられます。

  • perfect
  • impeccable
  • completeness

「完璧」の英語表現①Perfect

「perfect」の意味は「完璧な」です。

「完璧」の意味そのままの英単語なので、日本語で「完璧」と言いたいときはほぼ「perfect」に置き換えて問題ありません。

「完璧」の英語表現②Impeccable

「Impeccable」の意味は以下の2つがあります。

  1. (人・作法などが)欠点/非の打ちどころのない
  2. 罪のない

①の意味で「完璧」と同じ意味の使われ方をします。

「完璧」の英語表現③completeness

「completeness」の意味は「完全」です。

「completeness」は不可算名詞して使われます。

「完璧」を中国語で言うと

中国語完璧归赵
ピンインwán bì guī zhào
カタカナワンビーグイジャオ

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