中国語の把構文の文法をイラストで解説!ニュアンスの違いや語順の変化も紹介!

中国語の把構文の文法をイラストで解説!ニュアンスの違いや語順の変化も紹介!

この記事のまとめ
把構文は試験でいつも出題される、超重要単元です。この記事ではそんな把構文の文法をわかりやすくまとめました。
また、なぜ把構文を使わなきゃいけないのか、中国語の成り立ちにも注目して解説します。

こんにちは、YouTubeで中国語解説をしているゆうき(@ゆうきの中国語)です。

この記事では、中国語の把構文について紹介します。

把構文では中国語の語順が変化するので、どのような書き方をすればいいのかわからず困ってしまいますよね。

把構文には5つのルールがあります。

  1. 把構文の語順
  2. 目的語には特定のものを使う
  3. 動詞は単独では使えない
  4. 使えない動詞が存在する
  5. 副詞や助動詞は把のまえにおく

この記事では、初心者さんにもわかりやすく把構文のルールを紹介していきます。

yuki

把構文が使えると作文が書きやすくなるよ!
中国人もよく使う表現だもんね

\YouTubeもあります/

中国語の把構文とは

中国語の把構文とは
まず、中国語の把構文とはいったいどんな文法なのかを確認しましょう。

把構文には5つのルールがあります。

  1. 把構文の語順
  2. 目的語には特定のものを使う
  3. 動詞は単独では使えない
  4. 使えない動詞が存在する
  5. 副詞や助動詞は把のまえにおく

①把構文の語順

把構文の語順
1つ目のルールは、語順です。
把構文の語順は、以下の通りです。

主語 + 把 + 目的語 + 動詞
このルールだけ知っていれば把構文を作れるようになります。

yuki

これだけ!
じゃぁ練習してみよう

それでは、「私はこの本を読み終えました」という日本語を把構文にしてみましょう。

まずは、中国語の語順ルールに従って、作文してみましょう。

こちらの画像をご覧ください。

把構文の作文

では、この文の目的語はどれになるでしょうか?

これは日本語から考えるとわかりやすいです。

把構文の作文

日本語の構造はこちらですね。
・主語が「私は」
・述語が「読み終えました」
・目的語が「この本」

なので、中国語の構造も以下のようになります。
・我:主語
・看完了:述語
・这本书:目的語

ここで、把構文の一番大事な文法をおさらいしましょう。

把構文では、目的語を動詞の前において、その目的語の前に「把」をおきます。

把構文の文法

すると、次の文を作ることができます。

我把这本书看完了

これで、把構文が完成です!

ここで紹介した手順を見るとわかるように、把構文を作るためにはまず、最初に「我看完了这本书」という文を作らないといけません。

つまり、中国語の語順ルールを知っていないとこの語順を理解することができません。

yuki

基本が大事だね

もしここがわからなかったという人は、先に中国語の語順についてしっかりと復習してみましょう。

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中国語の語順

②目的語には特定のものを使う

把構文の文法
それでは、把構文の2つ目のルールを紹介します。

把構文2つ目のルールは、目的語には特定のものを置かなければいけないということです。

yuki

英語の「a」と「the」の違いみたいな感じだね
不特定多数の名詞には「把」を使えないよ

(正)我把这本书看完了
(誤)我把一本书看完了
「我把这本书看完了」では、这本书「この本」という特定の本について話しています。

「我把一本书看完了」では一本书「1冊の本」という不特定の本について話しています。

MEMO
「一本书」が持つニュアンスは、たくさん本があるうちのどれかとはハッキリ言わないけど1冊の本、なので、「一本书」ではどの本について話しているのか判断できません。

このように、把構文では、はっきりと指定された目的語を使う必要があります。

③動詞は単独では使えない

把構文の文法
それでは、把構文の3つ目のルールについて紹介します。
把構文の3つ目のルールは、動詞は単独では使えないということです。

把構文で使われる動詞には、必ずなにかしらの付属語がくっ付きます。

先ほどの例文をもう一度見てみましょう。

我把这本书看完了。
ここでの動詞は「看」ですが、その後ろに「完了」という補語がくっついているのがわかりますね。

このように、把構文を作るときは動詞はそのままの形で使うことができず、その後ろに補語・目的語・アスペクト助詞のいずれかがくっつくということをチェックしておきましょう。

詳しいことを考えすぎると難しくなっちゃうので、動詞は一人ぼっちで使わないということを覚えておけばOKですよ。

yuki

把構文の動詞は寂しがりなんだね
ここは理屈よりも丸ごと覚えちゃおう!

④使えない動詞が存在する

把構文では使えない動詞が存在する
それでは、把構文の4つ目のルールについて紹介します。
把構文の4つ目のルールは、使えない動詞があるということです。

実は把構文はどんな時でも使えるわけじゃなくて、動詞によっては把構文にすることができないものもあります。

例えば、次のような動詞は把構文にすることができません。

  • 知覚動詞
  • 感覚動詞
  • 状態変化のない動詞
  • 方向を表す動詞

例えば、「喜欢」のように感情を表す動詞は基本的に全部使えないと思って大丈夫です。

yuki

どの動詞がどのグループか、覚えられないよ…
こんな考え方もあるよ!

把構文の動詞ルール

把構文で使える動詞の共通点
把構文で使える動詞は、目的語に具体的な動作を加える

例えば、この文を見てみましょう。

我把这本书看完了。
この文では、目的語である「这本书」に対して「看完了」(読み終える)という、具体的な動作を加えていることがわかりますね。

一方で、こちらの文をご覧ください。

我把这本书喜欢了。
この文では、「喜欢」は自分の気持ちであって、具体的な動作じゃないので、把構文として使うことができません。

このように、把構文では使うことができない動詞があるのですが、逆にどんな動詞が使えるのかという点に注目すると、ちょっとだけイメージしやすくなりますね。

⑤副詞や助動詞は把のまえにおく

副詞や助動詞は把のまえにおく
それでは、把構文の5つ目のルールについて紹介します。
把構文の5つ目のルールは、副詞や助動詞は把の前に置くことです。

把構文では、副詞や助動詞を使って文を作ることもよくあります。

先ほどの例文をもとに考えてみましょう。

我把这本书看完了。
この文に、「〜したい」を表す助動詞の「想」をつけてみましょう。

今紹介したように、助動詞は把のまえに置くというルールがあるので次のように書くことができます。

我想把这本书看完。
(私はこの本を読み終えたくなった)

把構文で作文してみよう!

把構文で作文
それでは、この文が把構文5つのルールをきちんと満たしているのかどうかチェックしてみましょう。

ルール1の確認

まず1つ目のルール、把のうしろに目的語を置くことです。

「我把一个房间打扫了」の意味をとってみると「私は1つの部屋を掃除した」です。
これは、目的語にあたる「一个房间」が把のうしろに来ています。

なので、この文は1つ目のルールを満たしています。

ルール2の確認

では、2つ目のルール、目的語には特定のものを置かなければいけない、についてみていきましょう。

ここでの目的語は「一个房间」でしたね。


「一个房间」というのはたくさんある部屋の中で、どれとははっきり言わないけど1つの部屋、というニュアンスを持っています。

つまり、これは特定のものを表していないことがわかります。

従って、「一个房间」という目的語は把と一緒に使うことができないので、「我把一个房间打扫了」という文は、把構文の2つ目のルールを満たしていないことになります。

以上の検証を踏まえて、この文は把構文のルールを満たしていないため、間違っているといえます。

yuki

1つ1つ確認するのが大事なんだね
1つ1つのルールはシンプルだからね

yuki

じゃぁ、この文の正しい形はどうなるかな?

これを正しい文にするためには、目的語を特定のものにしてあげればいいので次のように書き換えます。

把構文の正しい文

この文では、目的語が「私の部屋」という特定の名詞になっていることがわかりますね。
これで、把構文の2番目のルール「目的語には特定のものを置かなければいけない」を満たすことができます。

ルール3~5の確認

さらに、把構文の3番目のルール、動詞は単独では使えない、についても、この文ではアスペクト助詞の「了」がついているのでルールを満たしています。

そして把構文4番目のルール、目的語に具体的な動作を加える動詞しか使えないについても、掃除をするという意味の「打扫」は明らかに部屋に対して具体的な動作を示していますから、これもルールを満たしていますね。

さらに把構文5番目のルール、副詞や助動詞は把のまえにおく、についても、我把我的房间打扫了」には副詞も助動詞も入っていないので、問題ありません。には副詞も助動詞も入っていないので、問題ありません。

把構文の否定文

把構文の否定文
把構文の否定文のルールを紹介します。

把構文の否定文では、把のまえに否定の言葉をおきます。

例えば、先ほどの例文我把这本书看完了という文を否定文にするときは、我没把这本书看完。となります。

MEMO
ここで、完了を表す「了」の性質によって、否定文になるときは「了」が消えることに注意しましょう。この「了」の性質ちょっと難しいので、詳しくはまた別の記事で紹介しますね。
関連記事
了の使い方

また、助動詞がついている把構文の場合は、助動詞を否定します。

基本的には、この2つのパターンの否定文を覚えておけば問題ないので、次の2つのルールを覚えましょう。

  • 否定文の時は把のまえに否定の言葉をおく
  • もし助動詞があれば助動詞を否定する

把構文はなぜ使われる?

把構文はなぜ使われる?
さて、ここまで把構文について紹介してきましたが、なんでこんなにややこしい把構文を使わないといけないの?っていう疑問、みなさんも感じたことはありませんか?

yuki

別に普通の文でよくない?

確かに、把構文って不思議なもので、把構文と把を使わない文章で意味は全く変わりません。

我看完了这本书。
我把这本书看完了。
この2つの文って、全く同じ意味なんです。

なのにどうしてこんなにルールの多い把構文というものが存在するのでしょうか?

把構文って、実は超大事なのよ

実は、把構文が使われる理由は、次の2つがあります。

目的語の強調ができる

把構文が使われる理由1
1つ目は、把構文を使うことによって目的語を強調できることです。

我看完了这本书。
我把这本书看完了。
この2つの例文について紹介します。

「我看完了这本书」では、淡々と事実を述べています。

一方で、「我把这本书看完了」では、目的語の「这本书」が強調されています。
もしかしたら他にも読まなきゃいけない本がいくつかあるのかもしれないですね。

yuki

話し手の意図がくみ取れるね

という感じで、把構文をつかうことで目的語を強調して伝えることができるので、なにかしらの意図がある場合は把構文が積極的に使われます。

動詞の制限を突破するため

2つ目の理由は、文法的なルールから把構文を使わざるを得ない動詞が存在するからです。

yuki

ここはすっごく面白いところだよ

例えば、次の文を見てみましょう。

我把日语翻译成中文。
この文は、私は日本語を中国語に翻訳するという意味です。
ここで、翻译は翻訳するという動詞、成は結果補語です。

翻译は目的語を一つしか取ることができないので、
「翻译日语成中文」
のように目的語を2つとって文にすることはできません。

なので翻译の部分は、後ろに一つしか目的語をつけることができないので
翻译成中文という形が限界です。

把構文が使われる理由2

従って、「日本語を中国語へ翻訳する」という文を作るときに把構文を使って「日语」を、「翻译」の前に置くと、次の2つの働きを同時に満たせます。
・目的語を一つしか取れないという「翻译」のルール
・日语と中文の両方に「翻译」の意味をかける

yuki

上手くできてるよね

このように、意味としては目的語が2つあるんだけど、動詞の文法ルールで目的語を2つ置くことができない場合、把構文を使うことで正しい文にすることができます。

MEMO
このパターンにあたる動詞について、今のところ僕は共通点を知りません。
なのでこれもケースバイケースで、見かけた単語を一つ一つメモして覚えていくのがおすすめです。

把構文の練習問題

それでは、ここまで学んだ内容について、最後に問題を解いてみましょう。
問題はこちらです。

解けるかな?

yuki

一緒に考えよう!

把構文の練習問題

HINT
ゴミ…垃圾lā jī
捨てる…rēng

この時の目的語は、特に指定する必要はありません。「垃圾」だけで家にあるゴミであることが伝わります。

ここで、把構文の動詞のルールを思い出して…

これ以上スクロールすると、答えがでます。

それでは解答を発表します。

答えを発表するね!

まずは把のことを考えないで、日本語から中国語の文を作文してみましょう。

「私はゴミを捨てたい」を普通の語順で作文すると、次のようになります。

我想扔垃圾。

ここで把構文を使うにはどうすればいいのでしょうか?

まず、目的語の「垃圾」を動詞の前に持ってきます。
そして、助動詞は把の前に来て欲しいので、把の置く場所は、想よりも後ろ側ですね。

すると次のような把構文の文が完成します。

我想把垃圾扔。

ここで、、、安心してはいけません。
把構文の3つ目のルールを思い出しましょう。

yuki

動詞は、単独では使えない!

つまりここで、扔に何かしらの補語や助詞をつけなくてはいけません。

把構文の間違い例

扔とよく一緒に使われる補語は「」です。

「掉」はそれ自体に落ちるとかなくすという意味があって、「扔掉」というセットでよく使うので、このまま丸暗記しちゃいましょう。

ということで、正解例は以下の通りです。

我想把垃圾扔掉。
我想把垃圾扔到垃圾桶。
どっちでもOKだよ

把構文の会話例

それでは最後に、把構文の会話例を見てみましょう。

会話例①

yuki

你在干嘛?
何してるの?
我现在在把日语翻译成中文。
今日本語を中国語に翻訳してるんだよ

yuki

辛苦了。喝奶茶吧。
お疲れ様。タピオカでも飲んでよ
谢谢,对了,把吸管给我一下。
ありがとう。あ、ストローとってくれる?

会話例②

我要出去玩,会晚些回来,你记得把家里钥匙带上。
私遊びに出かけて帰るの遅くなるから、あなた家の鍵持っていくの忘れないでね

yuki

你把钥匙放哪儿了?
鍵どこに置いたの?
放你桌子上了,还有不要把这件事告诉妈妈。
あなたの机の上よ。あと、このことお母さんには言わないでね

yuki

好的。
わかった

会話例③

你还没把这个事情弄清楚?
あなたまだこのことハッキリさせてないの?

yuki

我打算去图书馆查一下。 
図書館に行って調べるよ

会話例④

yuki

这次考试怎么样?
今回のテストどうだった?
太惨了,我都不想把我的考卷拿给爸妈看了。
ひどかったの。お父さんとお母さんにテスト用紙見せたくないな。

把構文の文法まとめ

この記事では、中国語の把構文の文法について書きました。

把構文はHSKや中国語検定で頻出する超重要文法なので、ぜひこの記事の内容をしっかりと復習して、基礎をバッチリ固めましょう!

把構文の文法は理解できたかな?

yuki

最後にもう一度復習しよう!
  1. 把構文の語順
  2. 目的語には特定のものを使う
  3. 動詞は単独では使えない
  4. 使えない動詞が存在する
  5. 副詞や助動詞は把のまえにおく

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